■串カツは串カツや!串揚げとちゃいまっせ

戦後の荒波の中に登場した串カツは、「トンカツよりもっと食べやすいものを」と研究された末に生み出された庶民派メニューだと言われている。大阪での呼称は"串カツ"が一般的だが、東京では"串揚げ"と呼ばれることが多いのではないだろうか。
傾向としては、やや上品系のお店で、レモン、醤油、タルタルソース、塩、山椒などで、「さぁ召し上がれ」と出されるのが串揚げのイメージ。バーベキューのような銀串に刺してあることが多くて、牛のみならず、豚肉やシーフードなどを使うことも多い。もちろん、こうした串揚げのお店は、大阪にも多いが、ながきにわたって庶民から愛されてきたのはフレンドリーでカジュアルな串カツ屋である。
串カツの基本形は、竹串に刺した牛肉を揚げたもの。「兄ちゃん、串カツ!」と客がひと声かけると、サッと揚げたてが出てくるのが大阪における一般的なパターンだ。
今回ご登場いただいたジャンジャン横丁の『八重勝』でも、牛肉の串カツ以外の揚げ物は、すべてアラカルトと言い切ってしまう明快さだ。いまでは、観光客も多く訪れるほどの大阪名物になったとはいえ、「串カツは串カツや!ややこしいこといわんと、まあウマイもんでも食べてって!」という庶民派の創業精神がいまも脈々と息づいている。
大阪を代表する有名店『八重勝』から、浪花の偉大な名物料理のひとつ、串カツの魅力を徹底レポートしてみた--。
 
 
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