■家庭でつくれるからこそ、プロの技が光るメニュー

大阪フードのトップスターといえば、やはりお好み焼きで決まり。とはいえ、家庭で手軽につくることができる料理だけに、軽く見られがちな点は否めない。しかーし!シロートが簡単につくれる料理だからこそ、家庭では出せない味を出す専門店の存在が、ひときわ輝くのである。
お好み焼き鑑定にかけては、日本一厳しい大阪人に鍛えられた専門店は、他店と違ったレシピ開発に、しのぎをけずってきた。生地自慢、変わりダネ自慢、ソース自慢…など、さまざまなウリを持つ店が群雄割拠するお好み焼きの首都・大阪で、虎の穴講師として取材をお願いしたのは「ぼてぢゅう総本家」。大阪らしさ満載の正統派お好み焼を、まぁ見てちょーだい!
 

    ■大阪風お好み焼きの人気ブランド『ぼてぢゅう総本家』  終戦直後から続く市内屈指の老舗

「大阪で有名なお好み焼屋は?」と聞けば、『千房』『鶴橋風月』と並んで必ず出てくる人気店が『ぼてぢゅう総本家』。大阪風お好み焼の代表格であり、市内にある専門店の中でも屈指の老舗。創業は終戦直後の昭和21年。2代目社長の西野勝さんから、当時のことをいろいろとうかがってみた。
それによると、創業時は現在の中央区宗右衛門町ではなく西成区玉出に店を構え(昭和32年に現在の場所に移転)、先代である故西野栄吉氏(現社長のお父上)の自宅の軒先でひっそりと営んでいたそうで、テーブルは全部でたった3台のみ。規模的には屋台に近いノリではあったものの、その頃としてはメニューのラインナップはかなり充実しており、「とん玉」や「いか玉」といったお好み焼や焼きそば、鉄板焼、玉子巻など、モダン焼以外はたいてい揃っていたとか。物のない時代に、これだけのメニューを維持していたとは、ただただ驚かされるばかり。もちろん当時のメニューは今もなお健在で、その後モダン焼のほか変わり種メニューまで加わって、現在のレパートリーはざっと80種以上。
 
▲2代目社長の西野勝さん
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