<ぼてぢゅうのお店話>
 
  ■裏返したときに「ボテッ」、てこで押さえたら「ヂューッ」

ウナギの調理法に関西風と関東風があるように、お好み焼にも大阪風と広島風の二大勢力があるのはご周知の通り。生地と具を一緒に混ぜて焼く前者に対し、後者は生地を薄くのばした上に具をのせて焼く。
ぼてぢゅう総本家は、大阪風の開祖的な店。専用の粉をダシで練り、キャベツや卵といった具と一緒にかき混ぜて、熱い鉄板の上に落とす。そしてお好み焼を裏返したときの音が「ボテッ」、てこで押さえるときの音が「ヂューッ」(とん玉にはさむ豚肉の脂が、鉄板に染み渡るときの音という説も)。それが店名の由来だとか。う〜ん、わかりやすい…。
この店のお好み焼は一見オーソドックスなようでも、よそには見られない独特のこだわりがあり、裏と表を2回ずつ焼いて卵をのせ、辛口ソースでとろみのある特製ソースをたっぷりかけるのが特徴。さらにマヨネーズと辛子をかけるわけだが、次の『調理行程』でそのこだわりぶりの一部始終をとくとご覧あれ!
 

    ■"マヨラー"もびっくり、マヨ塗り発祥の店はココだ!

この店の歴史を語る上で欠かせないエピソードがもうひとつ。それは、皆さんもおなじみのマヨネーズ塗り。今ではすっかり当たり前のようになったが、マヨネーズをソースに使ったのは、この店が最初だとか。マヨ塗りを開始したのが終戦直後で、国産マヨネーズなんてまだなかった頃のことだから、この話に異論を唱える人はいないはず。
しかし、ここで疑問がひとつ。創業当時はアメリカ産のマヨネーズを使っていたそうだが、物資困窮の時代に手に入れるなんて極めて困難なこと。初代社長が当時どうやって手に入れたのかを西野さんにたずねたところ、「そればっかりは、いまだに謎のまま」だそうだ。残念…。
続けて西野さんは言う。「最近、若い子を中心に、どんな食べモンにでもマヨネーズをかけて食べる"マヨラー"と呼ばれる人が増えてるでしょ。あの発想って、ウチの初代がやり始めたことと一緒ちゃうかな。だからマヨラーのルーツを探ると、この店にたどり着くのかも。ハハハ」。なるほど、初代社長は、お好み界のマヨラーだったわけですね。脱帽。
 
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