■ブレッドとちゃう、パン屋さんのパンが好っきゃねん。

「なんで大阪フード虎の穴で、パンやねん?」と、いきなりツッコミが聞こえてきそうだが、実は関西は全国トップクラスのパン消費エリアなのだ。その証拠として、総務省の平成11年度「全国消費実態調査」から、1カ月に1世帯が支出するパン消費額を、上位から並べてグラフ化してみた。
 

 

 
平成11年度総務省「全国消費実態調査」より



▲木村屋のパンはもちろん、
ソフトでふんわりタイプ。
  ご覧のように、上位8位までに、近畿2府4県すべてが、ランクインしているのがおかわりいただけると思う。大阪はというと、堂々の第4位である。
そう、大阪は実は、全国屈指のパン消費王国なのである。しかし、欧米風のオシャレなブランドが集まった神戸や阪神間のブレッド業界とは違い、昔ながらの「おばちゃん、パンちょーだい!」という会話が今もよく似合うのが、大阪の大阪らしいところ。大阪ならではの、昔ながらのパン屋さんとして、熱心なファン層を持っている玉出の製パン販売店「玉出 木村家」をお訪ねして、素朴でデリシャスな浪花の哀愁パンワールドをご紹介しまっせー!


■市場を席巻する大阪好みのモチモチ食パン

関西人は、朝食のトーストに関しては、厚切り食パンが好みである(詳しくは、大阪食のタブー集・マナー集・常識集「お厚いのはお好き?」を参照ください)。 理由はいくつかあるが、最も有力な説は、「関西人はパンにも、モチモチとしたソフトな食感を求めている」というもの。これは食文化的にも正しい。関西人が好きなお好み焼きやたこ焼き、うどんの食感は、この嗜好性をよく現しているからだ。粉モノグルメが大好きな大阪人は、このモチモチ好きのDNAを、関西人の中でも最も強く持っているといえる。
製パン業界のマーケティングデータからいっても、大阪では本格的な欧米風のブレッドは、あまり好まれないのが実態のようだ。「なんやコレ、えらいかったいな」とか「うわー、パサパサしたパンやな」といったブーイングで却下されてしまうことが多いらしい。
いま大手製パンメーカーの間でブームになっている、もっちりソフトな新食感の食パンも、ルーツを探れば大阪を筆頭とする関西圏が、ブームの火付け役なのである。食パンの世界ではいま、大阪人のローカルな好みが、ジャパンスタンダードとして市場を席巻しつつあるのだとか。
日本人の平均的好みかどうかは別にしても、ふんわりもっちりしたパンは、やっぱりかなりオイシイと思うんですが、みなさんどうでしょうか。
 
 
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