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立ち飲みは、サラリーマンの大切な日課だ。のれんをくぐると、いつもの顔がある。さあ、今日は何にしょうか、なんて迷っている場合ではない。
そこで一言、浪花のマナー。
まず、立ち飲み屋では、ちゃっちゃとオーダーすること。
立ち飲みの世界は、1分1秒が勝負。客回転率が命なのである。オーダーする前には、きっちり決めておくことが基本的なお約束。
たまに、ゆっくりモードのギャルが、「ええっと、アタシなににしようかなあ…、わ、この焼き鳥おいしそう。枝豆もええなあ…。なあ、おっちゃん、このドテ焼きってなに?」なんて、マイペースでやっていると、おっちゃんの姿はもうそこにはない。立ち飲み屋のおっちゃんは、ごっついイラチなのである。
だから、食って飲んだら、さっさと帰ること。追加のオーダーもせずに、いたずらに長話はしない。
客の回転率と同時に、坪効率も立ち飲み屋の命。仕事帰りに、みんながこのひとときを楽しみにしているのだから、できるだけ協力しあうのも客同士の思いやり。 店がたて混んできたら半身になる。幅で立つのではない。厚みで立つ。そこに、スペースが生まれる。もう一人入れる寸法だ。
こうしてできる半身姿の男たちを誰が呼んだか、ダークダックスという。コーラスグループのスタイルだ。
立ち飲み屋では、自然と譲る気持ちが生まれる。浪花の人情、働くもののコミュニティ。今日もダークダックスの男たちは、一日の疲れを癒している。 |
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