大阪では超有名、でも大阪食文化圏から一歩外へ出ると、誰も知らん!という大阪名物をひとつあげるとしたら、これはもう「いか焼き」で決定ではないでしょうか。 大阪以外のみなさん、いか焼きって、ご存じですか?
簡単にいうと、小麦粉の生地といかのゲソを混ぜて、鉄板で薄く焼き上げたシンプルお好み焼き、みたいなものです。小麦粉と若干の調味料、いかのゲソ以外、何も使用しないという簡素なレシピで、バリエーションとしては、これに卵がプラスされる程度。 ポイントは、プレスマシンによる、圧縮焼きにあり。高温・高圧で、数分間プシューっとプレスしつつ焼き上げるので、家庭ではちょっと出せない独特の食感と焼き加減、ゲソの香ばしさが生じるのです。
焼きたてにさっとソースを塗ったものを、2つ折りにしてかぶりつく姿は、とってもデリシャスで大阪ローカルな食風景。ナポリの街かどで、ピザマルゲリータにかじりついているイタリア人を彷彿とさせる、大阪人のスタイリッシュなエスプリを感じさせます。(え?そんなエーもんとちゃうって?)



ところがこのいか焼き、大阪ではチビッコでも知ってる常識メニューですが、大阪以外では、まったく通じない料理なんですね。
大阪人は時々、非大阪食文化圏の居酒屋で、「いか焼き」などと書かれたメニューを見つけて、喜び勇んで注文してしまうことがあるのですが、これには決まって悲しい結末が待っています。出てくる料理はたいてい、「いかの姿焼き」なのです。「これ、いか焼きちゃうやん…」と悲嘆にくれつつ、涙とともにいかを丸かじりした大阪人が、これまで幾多いたことか…。また東京で「いかやき」っていったら「イカの姿焼き」の事と勘違いされたというエピソードも。



でも、大阪人としては、誰が何をしようと時々無性に、このいか焼きが食べたくなるのです。大阪から遠く離れた地で生活している人になると、なんとか自宅で再現したくなって、涙ぐましい努力をしたりします。「え〜?自宅でほんまにイカ焼きつくれるん??」って声が聞こえてきそうですが、やってみちゃった人いるんです。そんな体験記をご紹介。

いか焼奮闘記
千葉県の松戸界隈では、いか焼きは、どこを探してもない!仕方がないので、自分でいか焼き鉄板を買った!(ワッフルメーカーみたいになってる二枚板ではさむ鉄板)休日は家でいか焼き!自家製よ!でも、イカがパリパリにならない!これまたショック!やっぱり、大阪でたべよっと!来週久々に帰郷します。


いったいどこでこんなギョーム用っぽい焼き機を入手したんですかね。道具屋筋で見かけたことはありますが、まず普通の人は、こんなん買わへんで。ただ者ではありませんな。



もう1つなごみ系体験記をご紹介。

我が家の食卓体験記
大阪生まれの大阪育ちの私。子供の頃、我が家にはお好み焼きの鉄板の付いた机(座卓、ほんとの鉄)があり、月に何度か登場し家族で囲んで食べるのを楽しみにしてました。内容は忘れました。
その他に、ちょぼ焼き器(たこ焼きの小ぶりな物)というのがあり、やっぱり時々夕食に登場したりおやつに作ってもらったり。直径1.5cmくらいでねぎやテンカス、紅しょうが等が入っています。おいしかったなあ。
他に阪神デパートの地下のいか焼きが大好きです。


さきほどのイカ焼鉄板を買った人は別格として、だいたい大阪の家庭には1家に1台かならずたこ焼き器があるといいます。まさに大阪庶民の古き良き家庭風景が目に浮かぶようですね。おまけにたこ焼きの先祖であるちょぼ焼き器まであったなんて、筋金入りの粉モノ大好きファミリーだったのですね。 また、大阪の人はだいたい「いか焼き」=阪神百貨店の地下に売ってるやつ、を連想します。そう、阪神百貨店の食品売場にあるいか焼きこそ、デパチカ行列店の元祖ともいうべき伝説のいか焼きのお店。固有名詞をだしてもはばかられないほど、ポピュラーなお店なんです。 食べたことのない人は、だまされたと思って、一度食べてみてください。このうまさ、ボリュームで1枚120円という安さ!言うことおまへん。



どうですか、大阪名物いか焼き。食べてみたくなったでしょ? 大阪ではブイブイいわしてる超有名人だけど、外へでるとからきしダメ。アカンタレな大阪名物ですが、大阪で見かけたら、ぜひ一度お試しください。


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