さて今回は、取り上げてほしいという声の高かった東西食文化ネタのリクエストをご紹介します。

トップランナーは、まず他人丼。コレって関西やと牛肉が常識やけど、関東やったらどうやら豚肉らしいです。関東の友人がこっち方面で他人丼食べてびっくりしたってゆうてました。そこで、「他人丼の肉の分界点」を酒のつまみにして本題を展開していきましょう。



まず、豚肉の他人丼も不思議やけど、関東の方では、他人丼そのものが珍しいらしい 。東京から来た人が、食堂で他人丼ていうお品書き見て、『関西らしいネーミングだねー』って苦笑したという話もある。
という状況から推理すると、他人丼というベタな名前を考え出したのは、関西人ということになります。関西では、鴨肉と卵で「いとこ丼」なんていう寒いネーミングでやってる食堂もあったりして、いたたまれなくなるそうです。ネーミングで笑いをとろうとするのは、やはり関西人特有のサービス精神の表れなのでしょうな。
テーマにもどります。他人丼というのは、鶏肉と卵という親子丼に対して、牛肉と卵という"他人の関係"で構成したレシピなので、他人丼と名付けられたメニューなのです。大阪人にとってはいたって見慣れたメニューですが、東の人が見ると、けっこうワハハと笑えるメニュー名なのだそうです。で、リクエストにありました肉の分岐点ですが…、ええぃ!その話題はこっちに置いといて(スンマセン(-。-))、関西ならではの丼もんについてどんどん話題を進めまていきましょう。



ある調査によると、日本人の好きな丼もんベスト10は、次のようになったそうです。

1位 牛丼
2位 カツ丼
3位 天丼
4位 親子丼
5位 うな丼
6位 ネギトロ丼
7位 鉄火丼
8位 かき揚げ丼
9位 玉子丼
10位 山かけ丼



この表をよ〜く見つめてみると、「これはかなり関東系の嗜好である」という結論に落ち着きませんか。だいたい、ネギトロとか鉄火、山かけといった江戸前系の丼は、大阪のテンヤモノのお店では、ほとんど見かけないメニューといっても過言ではありません。
そのかわり!関西には、関西ローカルな丼メニューがあるのです!他人丼以外にもね…。
それでは、輝く西のローカル丼もんをご紹介したいと思います。



■木の葉丼
関東方面から来た人たちだと、たいてい「木の葉丼??葉っぱを食わすのか?」といったハテナ状態になってしまうのでしょうが、関西ではこれは、昔ながらの街のテンヤモノのお店なら、必ず備えていたメニュー。レシピは、かまぼこを具材にした玉子丼といえばいいのでしょうか。これにちょっと豪華になると、シイタケなどが載ったりしますが、基本はかまぼこ&卵。
名前の由来は、かまぼこを木の葉に見立てたという話を聞いたことがありますが、「どこが、木の葉に見えるの?」という声も多く、定かではありません。
「子供の頃、日曜の昼に、おかんがつくってくれる木の葉丼が大好きやった」というノスタルジーを木の葉丼に求める人もいるでしょう。そう、年輩の人にとっては、郷愁をさそう家庭の味だったりします。 え?お味ですか…。まあ、ご想像のとおりで、精がつくっちゅうもんではおません。なんせ、タンパク質がないもんで…。

■きつね丼
きざんだ油揚げが一面に載っている丼です。関西では、お揚げさん好きの定番丼ですが、関東の方で見かけたことの少ない、あるいは見かけることのない丼もんといえるのではないでしょうか。
え?そんなもの、美味いかって…。それが、けっこういけまんねん。甘辛く炊いたお揚げさんが、白いご飯とほどよくマッチして、あっさりしながら若干の油っけもあって、あー、関西の和食を食べてるー…というまったり状態になるのです。
発祥は定かではありませんが、京都のテンヤモノにこのメニューがたくさんあるところから考えると、京発の丼ではないかと推測します。京都人は、このお揚げさん系のメニューがことのほかお好きなんですね。
一方の大阪では、きつね丼のことを、信太(しのだ)丼と呼んだりもします。信太というのは、大阪府和泉市信太山にある信太の森のことで、信太妻伝説で有名な葛の葉稲荷神社があります。森の白狐「葛の葉」が安倍保名と結婚し子をなしますが、正体がばれて姿を消すという哀しいお話。神社にはいまも、葛の葉が残した、「恋しくば 尋ねきてみよ和泉なる 信太の森のうらみ葛の葉」という句碑があります。
そのとき生まれた子供というのが、今をときめく稀代の陰陽師・安倍晴明はん。晴明ブームに火がついて、いまでは遠くから大阪までやってきて、信太丼を食べつつ晴明さまを偲ぶ若き女性ファンが後をたたないとか(というのはウソです)。

■衣笠丼
京都人のお揚げさん好きを証明するのがコレ!レシピは、きつね丼の玉子とじ版とでもいえば良いでしょうか。
関西でも、ほぼ京都限定の非常にレアな丼で、「きぬがさ丼」と言われても「なんや、それ?」という関西人が多いのです。しかしながら、「たまにこれが無性に食べたくなる」という、隠れた熱烈ファンを持つカルト丼でもあります。
名前の由来は、衣笠山山麓にある竜安寺で、かの沢庵和尚が考案した丼であるというような話はまったくありません。スンマセン。でも、衣笠山に関係ありげな気はします。
お揚げさんと卵さえあったら、家庭でもつくれる料理なので、ま、どうっちゅうこともないのですが、もしも京都に来やはったら、いっぺん食べてみておくれやす。おいしおすえ。



というわけで、今回、他人丼についての考察をみなさんと考えてまいりました。
ところで、「他人丼の肉の分界点」はどうなってん!
はい、話題が関係ない方向へと流れてしまってすみません。「ネタをもらっても、ぜーんぜん、意味なーいじゃーん!」というブーイングも聞こえております。このあたりで、失礼させていただきます。 m(。-_-。)m反省のポーズ。
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