大正~昭和の浪漫をたずねる、レトロビルめぐりの旅

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所要時間 : 終日
タイプ : ビギナー向け

大阪のまちの中心部には、小さなエリアに近代建築が今もなお数多く残っています。今からおよそ100年前、明治時代から大正時代、そして昭和初期にかけて、活気あふれる大阪の地に次々とうまれた意匠を凝らしたビルは、長い年月を経た今もほとんどが現役で活躍中。カフェやチョコレートショップ、レストランなど、レトロビルの魅力がたっぷりしみ込んだ空間や、ぴかぴかの高層ビルが立ち並ぶ中そっと立ち続ける姿を、身近で感じてみてください。かつて水運の要所だった大阪を川から眺めたり、昭和のノスタルジーに浸ったり。風情たっぷりのコースです。

ルート

地下鉄御堂筋線・京阪本線「淀屋橋駅」スタート
1. 徒歩すぐ MJB珈琲店
2. 徒歩6分 TIKAL by Cacao en Mosse 1号店(芝川ビル内)
3. 徒歩3分 三休橋筋
4. 徒歩3分 適塾
5. 徒歩4分 大阪府立中之島図書館
6. 徒歩2分 大阪市立東洋陶磁美術館
7. 徒歩6分 北浜レトロ
8. 徒歩3分 五感 北浜本館
9. 徒歩10分 水上バス アクアライナー
10. OAP港より徒歩12分 天神橋筋商店街
11. 徒歩12分 天六レンガ通り

1. MJB珈琲店

レトロビルめぐりに向けて、まずは朝いちばんのコーヒーと朝食を。淀屋橋の角に建つ1939年(昭和14年)築の石原ビルの階段を下りると、地下に広がるクラシックな空間。戦後間もない昭和21年創業のMJB珈琲店は、1969年からこの石原ビルで営業。創業当時の家具や調度品などが運び込まれ、昭和初期の濃密な空気が漂います。名物は、月曜日から日曜日まで、曜日ごとにブレンドが変わる「七色の珈琲」。中でも水曜日の「ウインナー珈琲」が人気だそう。淀屋橋界隈のビジネスマンやOLさんの要望で次々と生み出されたメニューは、モーニング7種やランチセット11種、ケーキセットやデザートセットなど種類豊富。半世紀にわたって愛され続ける喫茶店は、レトロビルを棲み家に、今も健在です。

営業時間 月曜~金曜 7:30~22:00
土曜 8:00~18:00
祝日 9:00~18:00
定休日 日曜
アクセス 地下鉄御堂筋線・京阪本線淀屋橋駅 4番出口すぐ
TEL 06-6203-0078

2. TIKAL by Cacao en Mosse 1号店(芝川ビル内)

1927年(昭和2年)、唐物貿易を営んだ豪商・芝川家が建てた芝川ビル。彫りの深い、マヤ文明の装飾を施したアールデコ調の意匠が圧倒的な存在感を醸し出すこのビルの1階に、チョコレートショップがあります。いかめしいビルの中に一歩足を踏み入れると、マヤ・インカの雰囲気をそのままに、つややかなショーケースの中、まばゆいライトを浴びきりりと並ぶ小さなチョコレートの数々。イギリス人パティシエが生み出すチョコレートは、上質のカカオとフルーツやスパイス、リキュールなどの組み合わせがどれも斬新。姿形も一粒一粒繊細で遊び心があり、どれにしようかあれこれ迷ってしまいます。チョコレートは一粒からでも買えるので、レトロビルめぐりのおやつに、ひと口いかが。

営業時間 月曜~金曜 11:30~19:00 土・日・祝 11:30~18:00
定休日 無定休
アクセス 地下鉄御堂筋線・京阪本線淀屋橋駅より徒歩5分
TEL 06-6232-0144

3. 三休橋筋

芝川ビルから少し東へ歩くと、御堂筋と堺筋のちょうど真ん中あたりに、南北に伸びる「三休橋筋」があります。歩道や街路樹があるこの通りは大阪都心の真ん中ということもあり、近代建築や旧家が残り、古き良き大阪の面影を残しています。北へ向かって歩くと、まず目に入るのが、通り右手に佇むベージュ色の「日本基督教団浪花教会」。1930年(昭和5年)築の、ゴシック建築の歴史ある教会です。その北隣の角に堂々と建つのは、「オペラ・ドメーヌ高麗橋」。1912年(明治45年)に保険会社社屋として建てられ、現在はレストランウェディング会場となっています。赤レンガの壁、白い花崗岩のボーダーライン、重厚な飾り石の意匠や金属板の勾配屋根の飾り窓など、存在感たっぷりです。そこから少し北に上がった左手に建つやわらかなクリーム色のビルが「八木通商ビル」で、こちらは1918年(大正7年)築。現在もオフィスビルとして大切に使われています。

4. 適塾

http://www.osaka-u.ac.jp/ja/guide/about/tekijuku/property.html

オフィス街の背の高いビル群の中にぽっかり空いた空間。江戸時代の町屋の姿をそのまま留めた適塾は、蘭学者・医学者であった緒方洪庵の開いた学塾で、国の重要文化財です。玄関から入るとまず目に入るのが、緑が美しい中庭。日が射す中庭沿いの廊下を奥へ進むと、ほの暗い応接間と客座敷が広がり、静けさに包まれた畳の上に立っていると、ここがオフィス街のど真ん中ということを忘れそう。天井の高い台所や小さな家族部屋などが続き、急な階段を二階へ上がった奥には、かつての塾生たちの大部屋が。窓から窓へと吹き抜ける風を感じながらそっと畳に腰をおろせば、福沢諭吉や大村益次郎などの門下生たちが競って勉強に励んだ活気ある様子が目に浮かびます。

開館時間 10:00~16:00
定休日 月曜日(祝日の場合、開館。翌日休み)、年末年始
入場料 大人250円、学生130円
TEL 06-6231-1970

5. 大阪府立中之島図書館

http://www.library.pref.osaka.jp/site/nakato/

中央公会堂の西隣にどっしりと並ぶ大阪府立中之島図書館は、1904年(明治34年)築の国の重要文化財。「日本第二の都会である大阪にも設備の整った図書館を」と、住友家第15代当主であった住友吉左衛門友純氏が独力で図書館の建物から図書購入基金まですべてを寄贈。大決断をした当時の住友氏をはじめ、設計者の野口孫一も初代館長もみな30代。格調高い重厚な図書館に立ち入れば、気力みなぎる明治時代の若き情熱をひしひしと感じることができます。コリント式円柱にペディメントを戴いた玄関ポーチは典型的なクラシック・スタイル。木製の階段を上りながら天井を見上げると、ステンドグラスを通してドーム屋根から光が降り注ぎます。100年を経てなお現役の図書館ゆえ、セキュリティの面から入館時に荷物を預けたり入館証を受け取ったりする必要がありますが、本を読むだけでなく、貴重な近代建築の息遣いを感じに、気軽に足を運んでみては。

利用時間 平日9:00~20:00、土曜9:00~17:00
TEL 06-6203-0474

6. 大阪市立東洋陶磁美術館

http://www.moco.or.jp/

中之島公園の緑に溶け込むように建つ、東洋陶磁のコレクションとしては世界第一級の質と量を誇る美術館。住友グループから寄贈された世界的に有名な「安宅コレクション」の中国・韓国陶磁を中心に、数々の寄贈や収集品など計400点の東洋陶磁を、独自の構成と方法により系統的に展示しています。中でも自然採光による展示は、静寂が満ちるほの暗い空間にそっと浮かび上がる陶磁のやわらかなつやめきが幻想的。また、見逃せないのが「鼻煙壷(嗅ぎたばこを入れる容器)」コレクション。ずらっと並ぶ小さな愛らしい入れ物の細かな装飾や色づかいは、見ていて飽きません。大きな甕から手のひらサイズの飯椀まで、陶磁に詳しくなくても、「このお皿に合う料理は・・・」など身近な視点からでも楽しめます。静かなガラス張りのラウンジでひと休みもできるので、たっぷり時間をとって、じっくり観るのもいいかもしれません。

利用時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
入場料 大人500円、高大生300円、中学生以下無料
TEL 06-6223-0055

7. 北浜レトロ

背の高いビルにきゅっと挟まれて、ちょこんと建つレトロビル。1912年(明治45年)に株の仲買人を営む企業の社屋として建てられたものです。現在のオーナーの手に渡ったあと、オリジナルを生かした再生をほどこし、北浜レトロ(英国喫茶館)としてオープン。内部の照明や建築金物、家具はすべてイギリスのアンティークで、トイレまでもが明るくロマンチックで、さらにうっとり。サンドイッチやスコーンが選べるランチ、さらに人気のアフタヌーンティーセットなど、本格的な紅茶と一緒にゆったりといただけます。ケーキや焼き菓子などテイクアウトできるものもあるので、お土産にもどうぞ。

利用時間 平日 11:00~21:30/ 土日祝 11:00~19:00 *L.O.は各30分前
定休日 盆・年末年始
TEL 06-6223-5858

8. 五感 北浜本館

http://www.patisserie-gokan.co.jp/

1922年(大正11年)築の、正面が左右対称、古典様式で飾られた銀行建築。でも堅苦しさが無く、淡い色合いが女性らしささえ感じます。20年程前の建て替え計画で設計図やテナントまでほぼ決まっていたが、オーナーの熱意により残されたそう。現在、1階には大阪発の人気スイーツ店「五感」が、2階は五感のケーキやランチ、お茶がいただけるサロンになっています。真っ白い壁とつやつや光る重厚なあめ色の木枠がシャンデリアやライトの灯りに包まれて、あたたかみのある雰囲気に。江戸時代、日本中のお米が大阪の川縁の蔵屋敷に集まったという"天下の台所"大阪にちなみ、お米を使ったロールケーキ、プリン、バームクーヘン、クッキーなども。国内産の厳選された素材にこだわった一品一品を、風格ある近代建築の中で味わってみてください。

営業時間 月~土 9:30~20:00(サロンはL.O.19:30)
日 10:00~19:00(サロンはL.O.18:30)
TEL 06-4706-5160

9. 水上バス アクアライナー

http://suijo-bus.jp/cruise/aqualiner.aspx

大阪をいつもとは違う視点からながめてみませんか?水上バス「アクアライナー」は、大阪のまちの中をゆうゆうと流れる土佐堀川や大川などをめぐる船。船体は平べったく、ガラス窓の向こう側には目の高さよりほんの少しだけ下に、波打つ水面が。都市の喧騒とはうってかわって、窓の外には、中央公会堂やバラ園、造幣局、大阪城まで、時代の移り変わりとともに優雅な景色が流れていきます。生い茂る緑の向こうにひっそりとたたずむ砲兵所など、味わい深い風景も。4ヶ所ある乗り場から、一周してもよし、途中で下船もできます。
*コースの最寄港は淀屋橋港

乗船料金 大人1,700円、こども(小学生)800円
TEL 06-6942-5511

10. 天神橋筋商店街

http://tenjin123.com

OAP港でアクアライナーをおりて西へ歩いていくと、南北に長く伸びる天神橋筋商店街にたどり着きます。アーケード付きの"日本一長い"といわれるこの商店街は、全部で約600もの店舗が軒を連ねるにぎやかな通り。あらゆるジャンルの飲食店から日用雑貨、衣料品、喫茶店、バー、アミューズメント施設まで何でもあり。なかでも天神橋筋三丁目にある「たまいち土居陶器店」は、日本の家庭の台所用品から職人の手仕事による陶器、人気の南部鉄器、日本伝統の注染てぬぐいや昔なつかしのビー玉すくい取りなど、「和」の風情漂う"日本のモノ"に出会えますので、お土産選びにぴったりです。
*天神橋筋商店街最寄下車港 OAP港

「たまいち土居陶器店」
TEL 06-6351-2868

11. 天六レンガ通り

http://www.tenrokuworld.com

天神橋筋六丁目から東へ、路地を入ったところにひっそりと現れる飲食店街。名前の通り、路面、お店の壁、塀などがすべてレンガです。焼き鳥屋、居酒屋、お好み焼き店、ラーメン屋、スナック、ラウンジ、うどん屋さんなど20軒ほどのお店が軒を連ね、夜になるとネオンが灯り、一段としっとり、レトロな雰囲気が漂います。地元の人でも知らない人がいるほどある意味マニアックなエリア。商店街のにぎわいから一歩入って、隠れ家的な夜を楽しんでみては。

追加情報

立ち寄りスポット

アクアライナーの乗船港・OAP港のすぐ隣にある帝国ホテルの23階のバーからは、大川をのぞむ夜景が楽しめます。

味わいスポット

天神橋筋五丁目あたりは、激安寿司の激戦区としても有名。人気の寿司店が隣り合ったり、向かい合ってひしめくエリアで、リーズナブルにお寿司を堪能してみては。

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