
夏の気配を肌で感じるようになってきた今日このごろ。そろそろ夏の予定を立て始めたい時期ですね。
そこで今回の大阪ファンクラブでは、これからの季節、大阪観光にオススメな夏祭りをいち早くご紹介します。
歴史の町、商人の町大阪には、古くから人々の信仰を集めた神社仏閣がいっぱい。だから夏が始まると、まちのあちこちで提灯や御幣が下がり、浮き立つような祭りの気分に誘われるんですよ。
今回は、中でも「浪花三大夏祭」の一つであり、大阪でもっとも早い夏祭りである6月末から始まる「愛染(あいぜん)まつり」にスポットを当て、その見どころに迫ります。また「天神祭」や「住吉祭」、「いくたま夏祭り」も合わせてご紹介。
暑さを吹き飛ばす熱気と活気にあふれたお祭りが目白押し、元気いっぱいのなにわっ子をさらにヒートアップさせる浪花の夏祭り。あなたも一度、その生の熱気を体験しに来てみませんか。
![]()
「愛染まつり」「住吉祭」「天神祭」をあわせて「浪花三大夏祭」と呼ばれ、古くから大阪の夏の風物詩となっています。夏の落語の枕によく使われるのですが、浪花三大夏祭を「あい(愛)すみ(住)ません(てん=天)」と覚えるのも、いかにも商売の街らしい語呂合わせです。
三大祭のうち、愛染まつりだけが寺院でのお祭りです。「祭りって神社のものでは?」と思うかもしれませんが、明治時代に神仏分離令が出され、神社と仏閣が分けられた時も、愛染堂(勝鬘院)だけは聖徳太子が「日本の国のために建立した寺」という位置づけのため、祭りもそのまま引き継がれたというわけです。
神社で行われる「大阪三大夏祭」というときは生國魂神社の「いくたま夏祭り」があげられます。

愛染堂(勝鬘院)は
593年、聖徳太子創建の四天王寺の支院の一つ、日本最初の社会福祉施設である「施薬院」として建立されました。「勝鬘院」と呼ばれるようになったのは、ここで聖徳太子が勝鬘経というお経を人々に講ぜられていたため、また勝鬘経に登場するお姫様・シュリーマーラー夫人(勝鬘夫人)の仏像が本堂に祀られていることから、後にこう呼ばれるようになったといいます。また愛染明王信仰の普及とともに、勝鬘院全体が愛染堂と通称されています。


聖徳太子が開いた日本最古の夏祭りとして知られています。夏祭りは一般に、夏を前に疫病などにかからないよう厄除けの意味をこめて「夏越(なご)しのお祓(はら)い」が行われるようになったのが始まりで、愛染まつりは、その風習を現在も受け継いでいます。6月30日には、総本山四天王寺の管長以下30人近くもの僧侶が一堂に集って重要文化財の多宝塔で大法要が行われ、たくさんの人たちが荘厳な読経による厄除け開運の祈祷を受けに訪れます。

またここは、縁結び、夫婦和合のご利益がある愛染明王を本尊にしていることや、愛染=藍染で染色、アパレル関係の人たちの信仰も厚く、女性の参拝者が多い寺院です。
祭りの始まりは宝恵かごパレード。江戸時代の宝永年間に、新調した着物を着た北の新地や新町あたりの芸妓衆が、かごに乗ってお祓いを受けに参拝したのを再現したもので、十数年前までは、実際に芸者さんたちがパレードに参加していましたが、近年は公募で選ばれた浴衣姿の愛染娘が中心となって祭りを盛り上げています。
夏祭りのトップを切る祭りですから、今年の浴衣を下ろすのは愛染まつりで、という大阪人は多く、別名「浴衣まつり」とも呼ばれています。祭りの華であるそろいの浴衣姿の12人の愛染娘がJR天王寺駅から愛染堂までの谷町筋約1.5キロの道のりを約2時間掛けて

の掛け声とともにパレードをします。かごに付き添うのも自作の浴衣を着込んだ大阪夕陽丘学園ファッション科の女性40人。今年からは「愛染女組」の女性たちも担ぎ手に加わるようになり、ますます華やかさを増したパレードになりそうです。


●浴衣でおトク
浴衣祭りということもあって、浴衣を着て参拝された方には、数珠のブレスレットを愛染娘からプレゼント(18時~ 1日100名、期間中300名)。男性や子供もOK。カップルや家族でおそろいの浴衣におそろいのブレスレットで参拝しちゃいましょう。


●プチ愛染娘の気分を味わって
宝恵かごの体験コーナーでは、宝恵かごに乗り込んで自由に撮影できます。また、6月30日のパレードを見逃した人には、7月1日・2日の13:00~17:00の間、1時間おきに愛染娘を宝恵かごに乗せ、男衆が担ぐパフォーマンスも見ることができます。
●キティちゃんのお守り袋
夏季限定販売の、愛染娘に扮したキティちゃんのお守り袋(内符は別途)があります。キティラーでなくてもこんなにかわいいお守り袋なら持っていた~い。


●ラブラブ運向上、愛染かつらの霊木
境内薬医門をくぐった右奥に樹齢数百年というカツラの古木があります。ノウゼンカズラの枝がからみついて一体となり、その仲むつまじい姿から縁結びの霊木として数百年の間崇拝されてきました。昭和の時代にはここを舞台にしたラブストーリー「愛染かつら」が3度も映画化され、年配の人には懐かしく思い出されるはずです。 カツラの葉はハート型。ノウゼンカズラの花は大きく明るいオレンジ色で、まさにラブラブ運がアップしそうなカップリング。愛染娘の髪にも花飾りがつけられていたり、花をデザインした花守りも授与されます。
●お持ち帰りで半年間の厄除けに
大法要では僧侶が多宝塔の回廊をハスの花びらを模した散華をまきながら読経して回ります。ハラハラと落ちる五色の散華は、仏さまが天から降りてくる様子を表しているのだとか。法要のあとでこれを拾って、おサイフに入れたり、しおりとして楽しむこともできます。
●ロマンチックな気分を誘う、
夕日に染まる多宝塔
愛染堂のある夕陽丘はその名の通り夕日の美しい場所として有名です。祭りの頃なら6時半~7時ごろ。夕日に照らされる多宝塔を眺めるのもロマンチック。日が暮れたら境内にたくさん並ぶ夜店に繰り出して、色気より食い気にスイッチオン!


天暦3(949)年村上天皇によって創建された、学問の神様・菅原道真公を祀った神社。境内には受験成功を祈願する学生たちの姿がよく見受けられます。

天神祭は
951(天暦5)年にはじまり、1000年以上も続くお祭りは日本三大祭(京都の祇園祭・東京の神田祭)の一つにも数えられます。祭りの無事と平安を祈願する24日宵宮の鉾流神事にはじまり、25日の本宮では天満宮から老松町、中之島を経由して、船渡御の乗船場まで豪華絢爛な時代衣装を身にまとった約3000人が練り歩く陸渡御が行われます。続いて大川に100隻余りの船が出て神霊を迎える、船渡御で最高潮を迎え、最後の締めくくりに約5000発の花火が上がって川面の船渡御を浮かび上がらせます。鐘のリズムに合わせた独特の動きを見せる龍踊り、催太鼓の迫力など、ほかにも見どころ満載の祭りです。

全国に2000余ある住吉大社の総本宮で、海上安全の神様を祀る神社。本殿は神社建築史上最古の様式「住吉造」で国宝に指定されています。

住吉祭は
住吉公園での神輿洗神事(みこしあらいしんじ)にはじまり、無形文化財にも指定されている住吉大社での夏越祓神事(なごしのはらえしんじ)、堺市宿院頓宮まで神輿が送られる神輿渡御祭と、広範囲で行われる祭りです。なんといっても見どころは大和川を舞台にした神輿渡御祭。「べーら」の掛け声も勇壮に、神輿をかついだ男衆が川に入って行きます。中州まで来ると堺からの使者に神輿が渡り、そこからさらに対岸へと渡っていきます。川の流れに逆らって力強く進む神輿、橋の上のんびり走るチンチン電車との対比もおもしろく、大阪の下町の熱さが伝わる光景が見られます。
| 7月19日(海の日) | |
| 夕刻 | 神輿洗神事(住吉公園) |
| 7月30日20:00~ | 住吉祭 宵宮祭 |
| 7月31日17:00~ | 夏越祓神事並び例大祭 |
| 8月1日14:00~ | 渡御祭 |
| ●住吉大社/06-6672-0753 |
|
| ●住吉祭 |
|

第一代・神武天皇が石山碕(現在の大阪城を含む一帯)に生島・足島の大神を祀ったのが始まり。本殿は「生國魂造(いくたまづくり)」と呼ばれる全国で唯一の様式です。

いくたま夏祭りは
12日の本宮の日には、正午過ぎに枕太鼓を先頭に御羽車などの行列が神社を出発。元宮跡(大阪城内)、行宮(中央区本町橋お旅所)までを巡行します。天神祭りの船渡御と並んで「陸の生玉、川の天神」といわれた壮麗な行列は、明治~昭和初期の最盛期には数千名を超えるほどのものだったそうです。
祭りのクライマックスは枕太鼓のお練り。本殿と鳥居の間を全速力で走る山車に乗った叩き手の願人(がんじ)。山車が左右に激しくなぎ倒されてもたたき続ける姿に圧倒されます。
多宝塔は、元は聖徳太子の創建でしたが戦国時代の織田信長の大阪石山寺攻めの際に焼失し、現在のものは豊臣秀吉の再建です。細部の彫刻にまで桃山建築の粋を凝らし、優美で均整の取れた建物は荘厳な雰囲気を感じさせます。大阪市内で最古の木造建築物の二重の塔でもあり、1909年には国宝に指定されています。時代を経た木造建築、美しい姿はきっと西洋の人たちに神秘的に映ったことでしょう。
多宝塔は、夏越しの祓いのメインステージ。建物の美しさだけでなく、祭りの期間中は開帳されて本尊の大日大勝金剛尊や十二天を描いた極彩色の壁画や柱絵も見ることができます。



